藪竹山スズメランド18ある日変な男がやって来た
ところがある日、藪竹山の近くを通りかかった一人の男が、スズメが群れをなしているのに驚きました。この男は、焼鳥屋のチェン店を40軒も経営している焼鳥屋の主人でした。
彼は家に帰ると、早速、スズメ取りをしている連中に電話しました。「今日近くを通った藪竹山には、スズメがワンサと居るぜ。あいつをとってきて、スズメの姿焼きにして売れば大もうけできる。明日にでも、各店1人ずつあそこへ行って、スズメを捕ってこないか。スズメは姿焼きにしたら随分高く売れるんだ。今時は、冷凍の中国からの輸入品ばかりつかっているが、中国のスズメは、しこたま、農薬の入った穀物を食っているかもしれないので、最近は検査が厳しくて品薄で困っているんだよ。藪竹山は全くの自然の地だから、良いスズメが捕れるぜ。日本産野生スズメと言って売り出せばいくらでも売れるぜ。」
「そんなことを言っても、そこは誰かの私有地じゃあないですか。話によると、とっても因業な婆さんが持てる山らしいと聞いたことがあるですが。」
「そんなこと言てたら、商売にならねえぜ。朝早く、大勢で行ってスズメをごっそり捕って、うるさい婆さんが出てくる前に、帰ってくればいいじゃあないか。何羽捕っても俺の40軒のチェー店でさばくから心配ないぜ。」
そこまで言われると、その話を聞いた男達は早速仲間に連絡をして、朝早く、藪竹山へやって来ました。
山の周りに低い柵があり、「立ち入り禁止=地主」という立札が立っていました。しかし、男たちはそんな物を無視して山の中へ入り、霞網をあちこちに仕掛けました。それに取り餅竿や、空気銃も持ってきています。
朝が来ると、一寸寝坊なスズメも一斉に飛び立ちました。
すると、網に捕えられる、スズメや取り餅竿に捕えられるスズメや、空気銃で撃たれるスズメが続出します。
男たちは、その獲物を抱えて、ホクホクしながら、大急ぎで帰って行きました。